2017年度 経済産業政策~産業構造審議会~2016-08-27
8月も終わりに近づきましたが皆さまいかがお過ごしでしょうか。
昨日は大雨ならぬゲリラ豪雨ともいうべき雨で帰宅に苦労された方も
多いことかと思います。わたくしもその一人です。
今回の話題は少しお堅い「2017年度の経済産業省の政策」ついてです。
産業構造に関する重要事項を調査,審議する『産業構造審議会』の総会が
23日に開かれ、来年度の政策の指針を固めた。
来年度は日本の産業の将来に向けた民間の投資を呼び起こすため、
4つのテーマを中心に政策を展開するのと合わせて、エネルギー・
電力分野の改革と福島・熊本の復興に重きを置く方針のようです。
このうちエネルギー・電力分野では、省エネ・再エネを促進する「エネルギー革新戦略」
2015年度から着手した「電力システム改革」、さらに経済成長と両立する
「地球温暖化対策」を柱に政策を実行していくとのこと。
省エネ・再エネの促進策をまとめたエネルギー革新戦略は5月に閣議決定したものです。
省エネ法のトップランナー制度を産業界に拡大するほか、
固定価格買取制度(FIT:Feed-In Tariff)を改正して太陽光以外の再エネ拡大を図ります。
企業や家庭が節電した電力を市場で売買できる「ネガワット取引」の活用も盛り込んでいます。
その一方で被災地の復興に向けて、「福島第一原子力発電所」の廃炉を進めるための技術開発や、
ロボットと再生可能エネルギーの分野で新たな産業を創出する「福島イノベーション・コースト構想」
を推進していく方針とのことです。
福島沖で実施中の浮体式による洋上風力発電プロジェクトも構想の中に含まれているようです。
新産業構造ビジョンの戦略分野は4つ挙げられています。
「健康を維持する」「移動する」「スマートに手に入れる」「スマートに暮らす」
の4つがテーマであり、この中でエネルギーが最も深く関係するのは、4つ目の
「スマートに暮らす」です。
全国すべての住宅でスマートメーターの設置が完了する2024年を契機に、
電力の利用データを生かした情報サービスや関連機器の市場が拡大していく想定です。
経済産業省は現在の日本が第4次産業革命のグローバル競争に勝てるかどうかの
「分かれ目」にいると認識しているようです。
そうした危機感を背景に、9月から新産業構造ビジョンの検討を再開して、
2030年に向けた長期戦略をまとめる予定とのことです。
今後の政府の動向に注目していきたいですね。